長鋪汽船が倒産!?モーリシャス沖座礁での賠償金はいくら?

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モーリシャス沖で日本のばら済み貨物船・わかしお(WAKASHIO)が座礁し重油を流出させた事故は、現地はもちろん海外や日本でも大きな関心を持って毎日のように報道されています。

 

世界的にも有名なサンゴ礁とキレイな海を中心とした「観光業」が重要な産業となっているモーリシャス。

 

島に住む人たち、そして島の生態系にとって深刻な影響を与えることになる今回の事故ですが、「長鋪汽船」がその莫大な賠償金によって倒産するのでは?という噂もささやかれています。

 

そこで今回の記事では、

►モーリシャス沖座礁・重油流出事故の概要

►モーリシャス沖事故の「賠償金」は誰が払う?賠償金額はいくら?

►わかしお(WAKASHIO)座礁の「賠償金」支払いで長鋪汽船が倒産!?

 

といったところに注目してみたいと思います。

 

モーリシャス沖座礁・重油流出事故の概要

モーリシャス

 

パナマ船籍で、「長鋪汽船」の子会社である OKIYO MARITIME COPR. が所有し、商船三井が傭船して運航していた「わかしお」は中国の中国の連雲港を7月4日に出航し、ブラジルのトゥバラン港に向かって航行。

 

7月25日の夜、インド洋を航行していた「わかしお」はモーリシャス東南部の沖合でサンゴ礁に乗り上げ座礁。船体を損傷してしまい、8月6日には燃料タンクに亀裂が入って重油1000トンあまりが流出してしまいました。

 

「わかしお」が座礁した現場は「ラムサール条約」の指定地域に含まれているエリアで、環境へ与える深刻な影響が心配されています。

 

*7月25日の座礁から重油が流出する8月6日まで2週間あったのに何をしていたのか?と言う声が上がっていますが、現在のところ「悪天候のため」作業がはかどらなかったと言う報告を「長鋪汽船」がしています。

 

ばら積み貨物船WAKASHIOが、モーリシャス島沖で現地時間7月25日19:25に座礁しました。現地政府当局並びに関係機関の協力を仰ぎながら離礁を試みておりましたが、あいにく悪天候が続き作業がはかどらず、現地時間8月6日08:00に機関室右舷側の燃料タンクに亀裂が生じて燃料油が流出しました。(引用 : 長鋪汽船ホームページ

 

船上に残っていた油(推定約3,000トン)は8月12日までにすべて抜き取り作業が終了。

 

1,000トンという大量の流出となってしまいましたが、追加の流出は避けられる見通しとなった模様です。

『モーリシャス諸島』場所はどこ?

モーリシャス

モーリシャス諸島は、インド洋のマスカレン諸島に位置する共和国。

 

地図で見るとわかりますが、アフリカ大陸の東「マダカスカル島」のさらに東に位置しています。

 

首都はポートルイスで、イギリス連邦加盟国。アフリカの国家の1つです。

 

わかしお(WAKASHIO)の要目

船 種:ばら積み貨物船
全 長:299.5メートル
全 幅:50.0メートル
乗組員:20名(インド人 3名、スリランカ人 1名、フィリピン人 16名)
船 籍:パナマ
船 主:OKIYO MARITIME CORP.(長鋪汽船株式会社の子会社)
竣工年:2007年5月

「パナマ船籍」という言葉、よく聞きますよね?

 

なぜ船籍を「パナマ」にするかと言うと、船は籍を置いた国の法律に従うことになります。パナマの籍にしておくと船舶の登録が安かったり、外国人船員の配乗も簡単に出来たりと単純にメリットが多いからというのが理由です。

 

世界の船舶はパナマ席が17.7%。日本の外航海運会社が運行する船では、パナマ籍はなんと61.3%に達するそうです。(引用 : 乗り物ニュース

 

今回の航行ではインド人、スリランカ人、フィリピン人といった乗組員の国籍。簡単に察しがつくと思いますが、日本人が入っていないのは、人件費を安く航行するためですね。

 

モーリシャス沖座礁・重油流出事故の原因

原因については、当初「wifiを繋げたかった説」がネットでも流れて有力視されていました。

 

船員の誕生日パーティをするのにwifiに接続したかったので、インド人の船長が船を岸に近づきすぎて座礁した・・というアホのような理由だと思われていたのですが、ここに来て「天候不良」で航路を外れてしまった説が有力のようです。

 

インド人の船長とスリランカ人の船長が逮捕され、他の乗組員も詳しく事情聴取されてると思うので、真相は今後はっきりしてくるでしょう。

 

モーリシャス沖事故の「賠償金」は誰が払う?賠償金額はいくら?

わかしお

 

簡単に今回、事故を起こした「わかしお」の航海の情報を整理すると上の表の通りです。

 

✅  船主=「長鋪汽船」(の子会社)

✅  運行=「商船三井

 

つまり今回の事故には、貨物船の持ち主である「長鋪汽船」のほか、チャーターした立場の「商船三井」が関わっているということですね。

 

注目は、「長鋪汽船」と「商船三井」のどちらが損害賠償の責任を負うのか?という点ですが、国際条約の「バンカー条約」に規定があります。

 

「バンカー条約」によると、今回のケースの様に重油などの流出により環境汚染が発生した場合、損害賠償の責任を負うのは船の持ち主。

 

つまり、「長鋪汽船」が損害賠償を支払うことになり、事実モーリシャス政府から「長鋪汽船」に賠償請求がされています。

 

モーリシャス政府より当社へ賠償請求をするとした発言があったことは報道で確認しております。当事者としましての責任を痛感しており、賠償については適用される法に基づき誠意を持って対応させていただくつもりです。(引用 : 長鋪汽船ホームページ

 

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わかしお(WAKASHIO)座礁の「賠償金」支払いで長鋪汽船が倒産!?

倒産

 

さて、今回の事故に関しては「長鋪汽船」が賠償責任があるということですがクリアになりしました。

 

気になるのは、一体いくらくらいの金額を請求されるのか?というところですよね。

 

わかしお(WAKASHIO)座礁の「賠償金」はいくら

 

「長鋪汽船」が支払うことになる賠償額ですが、金額には「船主責任制限条約」によって上限があります。

 

この条約には1976年の条約とその後改正された1996年の2つがあり、それぞれ上限が異なります。モーリシャスが批准しているのは前者で上限およそ「20億円」。そして、日本が批准しているのは後者で上限およそ70億円。(出典 : 戸田総合法律事務所)

 

どちらを採用するかは裁判所が決めることになるということです。

 

「賠償金」の支払いで長鋪汽船が倒産!?

 

相当な金額を請求されることが予想される「長鋪汽船」ですが、賠償金の支払い能力はあるのか?という疑問が生まれます。

 

ネットやSNSでもそれが原因で「倒産か!」と言う言葉が並んでいるようです。

結論から言うと、保険でカバーされるので「長鋪汽船」=倒産はなさそうです。

 

賠償金額は上記の上限70億円を超える可能性もあるようですが、「長鋪汽船」加入している保険は、最大で *10億ドル(約1060億円)まではカバーされるとのことなので、それが原因で「倒産」と言うことにはならないでしょう。*(引用 : スタンダート・アンド・プアーズ)

 

確かに考えてみると「長鋪汽船」は江戸時代から150年以上にわたって海運業に携わってきた老舗です。

 

その間には所有船の事故は何度もあったでしょうし、業種がら事故が起こることを想定してそれなりの「保険」に加入しておくのは当たり前の話ですよね。

 

もちろん補償額はその事故の被害の規模にもよるのでしょうが、一隻の所属船の事故で会社が飛んでしまうようなことでは150年も存続できなかったでしょう。

 

ちなみに、過去の座礁事故とその賠償の例として1997年にロシアのタンカーが日本海で起こした「ナホトカ号」の事故と比べてみましょう。

 

►ナホトカ号 : 6,200トンの重油が流出。賠償額=261億円

►わかしお  :   1,000トン超の重油が流失。賠償額=未定。

 

被害の規模からしても「ナホトカ号」は「わかしお」の6倍もの重油の流出量です。

 

「わかしお」の座礁現場は観光業を主な生業とする「モーリシャス沖」ということで補償額が上がったとしても、1,000億円まで上限がある保険に加入しいる「長鋪汽船」が=「倒産」ということにはならなそうです。

 

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長鋪汽船が倒産!?賠償金は誰が払う?【まとめ】

まとめ

 

以上、長鋪汽船が倒産!?モーリシャス沖座礁での賠償金はいくら?でした。

 

ここで簡単に、今回の記事のおさらいをしてみたいと思います。

▶️賠償金を支払うのは「バンカー条約」により、船主の「長鋪汽船」。

▶️賠償金の金額はまだ確定していないが、「長鋪汽船」の保険の補償額は1,000億円まで。

►過去の事例と比べても「長鋪汽船」が今回の事故による賠償で倒産する確率は低い。

 

船員が日本人では無いにせよ、我が国の船が「よそ様」の土地と海を汚してしまったのは事実。

 

当事者の「長鋪汽船」と「商船三井」はもちろん政府筋からも動いて、一刻も早くモーリシャスが元のキレイな海に戻れるように尽力してもらいたいと切に思います。

 

以上、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

 

 

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